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浅田次郎さん

 大好きな作家です。

 最近は、「輪違屋糸里(わちがいや いとさと)」という本も出ました。これは芹沢鴨暗殺に至る新選組と京都島原の遊女との物語で、先に大ヒットし映画化もされた「壬生義士伝」の異色バージョンといえるかも。でもこの本も、冷徹で大きな歴史の歯車の中での人情物で、美しく精緻な筆致が真実味のある臨場感を高め、特に浅田次郎さんならではの方言を伴う小粋な語り口もちりばめられ、とてもいい作品になっていると思います。


 私が浅田次郎さんのとりこのなったきっかけの作品は、「日輪の遺産」という本。これは敗戦間近の日本軍が隠したとされる財宝をめぐる物語で、過去と現在が同時進行していくという構成で、どんどん引き込まれていきます。読んだ後は、どこまでが真実でどこまでがフィクションかが全くわからなくなります。


 特に好きなのは「天切り松 闇がたり」という作品かな。舞台は大正から昭和初期。本当の粋(いき)とは、ということを考えさせる盗人たちの生き方が、江戸弁で語られていきます。面白いこと間違いなし!読み終わった後、なんとなく肩で風を切って歩いている自分に、ふと気づいて苦笑してしまいますよ。





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