最近自分たちのまちは自らの手で住みやすくしようと、「世のため人のため」の活動を目的とする、さまざまな民間の団体が多数生まれてきています。杉並でも、NPO法人と呼ばれる利益を目的としない公益活動団体の数が、平成11年の9団体から5年で123団体と急増し、その活動は、介護事業やみどりを保全する活動、コンピューター教育を普及する団体や福祉施設でのチャリティコンサートを目的とした楽団など、本当に多様です。
一方、地域社会をより豊かにしようという「志」はあっても、NPO法人の多くは資金難に直面していて、会費や事業収入だけではまかなえないのが現状です。「補助金を」いう声もありますが、私は安易な補助金の支出は、その団体にとっても、社会にとってもよくないと考えます。
なぜなら補助金を受ければ、その団体は自然と役所の係官の顔色をうかがうようになり、本来従うべき利用者や住民の声に疎くなり、またその公金の行方に対する役所の監視もおろそかになり、非効率で高コストなサービスになりがちなのは、今日の道路公団などの第3セクターを見ても明らかでしょう。
そこで区では、有意義な活動をしているNPOが区民からの寄付によって支えられやすくするため、寄付したいNPO法人を寄付者(個人・法人)が希望でき、しかも寄付者の所得税や住民税の所得控除が認められる、全国初めての「NPO支援基金制度」を実施しています。
つまり納税者の意思があれば、納めるべき税金の一部を、まちの片隅で「世のため人のため」の活動をしている特定の団体への支援にあてることができるのです。
これにより税収は減りますが、寄付を受けた団体はより利用者や住民の期待に応えようとするでしょうし、また寄付者はその団体の活動を注視しますから、結果的には住民が望ましいと考えるNPO法人の質が向上して、社会全体のためにもなっていくのです。
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