今年は都区制度改革が正念場を迎えます。「都区制度改革って?」と思う人も多いかもしれませんが、要は本来区税であるべき固定資産税や法人住民税などが都税とされている状態を改革して、お隣の武蔵野市のように市税として市民のために生かすことがでるようにしていこうという点が中心の課題です。本来これらの税金は、区(市)税ですべて23区の区民のために生かされるべき財源であり、都がその使い道を決めている今日の姿は地方分権の流れからみると逆行していると言えます。
区税であるはずのものが都税とされているのは、かつては23区が東京市の内部の行政区画でしかなく、これらの税金は東京市の市税として徴収していたという歴史的な沿革によります。しかし時代は大きく変わり、いまや23区は地方自治法でも市と同じ「基礎的な自治体」と位置づけられ、杉並区の正式英語表示も「CITY」で、単なる行政区画を表す「WARD」という単語は使わなくなりました。
そこでこれらの税を本来の姿である区税にすべきですが、それには法改正が必要ですぐには実現困難でした。そこで平成12年の地方自治法改正に合わせ、23区から徴収される固定資産税など3つの都税収入の23区への配分割合を、それまでの48%から52%に増やす政治的妥協が図られました。しかしこの52%という数字には確たる合理的根拠はなく、平成18年までに本質的な解決を図ることになり、今年が正念場というわけです。
財政的に苦しい都が財源を手放したくないのはわからないではありませんが、「区のものは区に」そろそろ任せてはどうか。「首都だから」とか「大都市行政だから」という都の主張は、杉並区と武蔵野市を異なる扱いにする理由としては薄弱でしょう。区民に一番身近なところで区民の大切な税金の使い道を決めた方が、遠い都庁で使い道が決められるよりはるかに効率的で生かされたお金の使い道ができる時代になっていると思うのです。 |