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掲載日2005/7/1 「杉並師範館」の創設

 杉並区では今月、区独自の教師養成機関となる「杉並師範館」を創設します。これは教員免許取得予定の学生や現職の教師を対象に、有為な人材を全国から30名程度募集し、4月から1年間の「師範館」研修を経たのち、翌年の4月に杉並区立小中学校の教師として「独自採用」していこうとするものです。

 「師範館」創設の大切なポイントは、この「独自採用」という点にあります。これまでわが国では、公立学校の教師の採用や異動はすべて都道府県の専権事項とされていて、教員人事の「たらい回し」に対する批判や「せっかくいい先生が来たのにもう異動する」といった不満がありました。しかし今般地方分権の一環としての制度改正により、区市町村でも自ら人件費を負担するならば、都職員の教師に加えて区職員の教師を独自に採用できることになったのです。

 「教育は人にあり」〜これが教育の本質を説いた原理であることを否定する人はほとんどいないでしょう。「何を教える」ということも大切ですが、それを「誰が教える」ということこそがより重要であることは、私たちが等しく経験してきたことだと思います。まさに教育とは、師が弟子をその人間力で感化していく過程にほかなりません。つまり「いい教育」を育むには、「いい教師」を得ていくことが肝要です。

 「教育立区」をめざす杉並区は、ここに「杉並師範館」を開き、子どもへの深い愛情と教育への熱い情熱を持ち、そして教師という仕事に強い使命感をもった「いい教師」を養成し、区の教育の発展の礎を築いていきたいと思います。私は「師範館」を通じて、地域が責任を持って教師を養成、採用することがいかに義務教育の質の向上につながり、その地域の子どもたちに「いい教育」を提供することになるかを杉並から示したいと考えています。