ガンジーはマハトマ(聖なる方)と呼ばれますが、チャンドラ・ボースはネタージ(偉大なる指導者)と尊称されているインド独立の英雄で、インドの国会議事堂にはガンジー、ネルー、そしてボースの写真が飾られ、全インド国民の敬愛を集めているそうです。そして実はそのボースのご遺灰が、戦後60年間にわたってここ杉並区の蓮光寺というお寺で、二代のご住職のもと丁重に安置されてきているのです。
チャンドラ・ボースは、カルカッタ市長、国民会議派の議長を務めますが、その後英国植民地からの独立運動に身をささげ投獄されること11回、武力による植民地解放を主張しシンガポールで自由インド仮政府を樹立、日本軍の支援の下でインド国民軍を率いてインドに侵攻しましたが失敗し、日本の敗戦を迎えます。昭和20年、終戦の三日後の8月18日、再起を期しての途上、台北空港で不慮の飛行機事故にあい48年の生涯を閉じます。その後、様々な経緯を経て蓮光寺でご遺灰が預かられることになり今日に至っています。この間プラサード大統領、ネルー首相、インデラ・ガンジー首相、ラオ首相、ヴァジパイ首相など、多くのインド首脳が蓮光寺までこのインドの英雄をお参りに来られています。しかしインド国内の諸事情で、いまだにご遺灰のインド帰還が実現できていないことはとても残念なことです。
世論調査によるとインド人の最も好きな国は、毎回日本という結果だそうです。日本人にとっても、仏教の発祥地というだけでなく、極東国際軍事裁判(東京裁判)における「日本無罪論」を展開したパル判事や、中村屋のインドカリーを伝えたとされる同姓のインド独立の志士ビハリ・ボース氏などをあげるまでもなくなじみの深い国ですが、杉並区にとってもご縁の深い国といってもいいでしょう。 |