テレビや新聞では毎日のように犯罪のニュースが流れていますが、社会の興味や関心は加害者に向けられがちで、加害者の権利保護や更生制度は整ってきているのに、その被害者への配慮や救済は極めて貧弱な状態です。ある日突然事件や事故に巻き込まれ、心や体、そして経済的にダメージを受け、その後も終わりのない深い悲しみ、怒り、不安にさいなまれて、ひとり苦しんでいる多くの犯罪被害者の方々へは、特に身近な自治体こそ救済の手を差しのべる必要があります。
そういった中、杉並区では先月の区議会で「犯罪被害者支援条例」が成立しました。この条例は不幸にも犯罪の被害者になってしまった本人や家族に対して、区として総合的な相談窓口を設けるとともに、必要に応じて住居の提供、家事や育児の支援、生活資金の貸し出しなど生活支援を行おうとするもので、これまでの見舞金の支給にとどまりがちな自治体の支援策を超える先駆的なものとなっています。
杉並区の犯罪状況は、警察や区民の皆さんの自主的な防犯パトロール、そして安全パトロール隊など区の独自の対策等によって、平成14年のピーク時と比べ16年には20%減となり、特に空き巣やひったくりは4割以上減り、今年も減少が続いています。しかし都内の性犯罪、交通事故、殺人や傷害事件、そして詐欺などによる財産被害は依然高い水準にあり、国民誰もが犯罪の被害者になる可能性があることも事実です。
この条例の施行は来年4月からですが、これからも区としては安全安心な杉並区を築いていくために一層その取り組みを強めていきます。
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