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掲載日2007/6/1 住民税が今月上がる理由


 おそらく今月多くの納税者皆さんは、ご自分の住民税額が大幅に上がっていることを知り驚かれると思います。たとえば、夫婦と子供二人で年収500万円の家庭では、これまで7万6千円だった住民税額が13万5500円となります。

 これは平成19年度の国の地方分権改革の一環で、国から地方へ3兆円の税源移譲が行われる結果、国税である所得税を3兆円分減らし、地方税である住民税を3兆円分増やすことになったからです。ですから納税者側からみますと、今年の1月にすでに所得税が減税されており、その減税分がこの6月に住民税の増税となるので、全体の負担額としては今までと変わりません。ただし国が景気対策として平成11年から行ってきた定率減税が、今年からすべて廃止されるので、その分の負担が増えることになります。

 私は「地方にできることは地方に」「民間にできることは民間に」の原則は、豊かな時代には正しく、このような国から地方への税源移譲は望ましい方向と思います。なぜなら、納税者から離れている国で税金の使われ方が決められるより、納税者の目の届きやすい身近な地方自治体で議論のうえ決められるほうが、税金の使い道の透明度が増し、より納税者にとって有効に使われると考えるからです。

 かつて「北海道に高速道路を造れ」と主張する北海道のある市長が、「もしそのお金の使い道を市が自由に決めてよいなら、それでも高速道路を造りますか」と尋ねられたとき、その市長は「私はむしろ大学を作りたい」と答えたそうです。国のお金ならもらえるものはもらって必要性の低いものでもつくるという、今日の国と地方との無責任な体質を改めることが急務です。そして地方へのさらなる税源移譲があれば、杉並区独自の努力で「減税自治体」を実現することも夢ではないと思うのです。