私は今般の選挙で、これまで8年間の「杉並改革」の総仕上げとして、新たに「減税自治体構想」の検討と着手を公約に掲げました。
これは、杉並区が今後も絶えざる行財政改革を進め、支出の一定割合を毎年積み立てていくことで、将来はその利子により4分の1、さらには2分の1の区民税の減税をめざそうという構想です。
仮に、現在の区の予算約1500億円の1割、150億円を積み立て、2%の複利で運用しますと、33年後には約140億円の運用益が生まれ、今の区民税総額548億円の4分の1の減税が以後可能になります。
このように「九割行政」を堅持していくことで、53年後には区民税を半分に、78年後にはゼロにしていくことも夢ではないと思います。
杉並区はこの8年間、平均して歳出の約1割を区債の償還と基金の積み立てに当て、残りの9割の予算で区民サービスの充実に努めてきましたから、区債残高ゼロを達成した以降も、1割の積み立てを続けていくことは非現実的なことではないと考えます。
確かにこの構想は大局的なもので、いざ実現となると様々な課題はありますが、歳出の一定額を毎年積み立て、その利子で減税を実現し、ひいては無税の国をつくろうという構想は、かつては福沢諭吉が、近年では松下幸之助が唱えたものであり、また二宮尊徳の「分度・推譲」の考え方にも近いものがあり、実践を重んじた日本の先人たちの知恵の終着点と言えるものでもあります。
私は、この構想の実現に向けて杉並区が歩み始めれば、「税収が増えるとサービスを増やし、税収減となると削る」という予算使いきりの行政体質を変えることにもなり、また「将来は杉並に住みたい」という人々も増えて税収増につながるなど、一石何鳥にもなる大きな便益が、現在と将来の区民にもたらされると確信しています。また30年後の減税だけでなく、3年後、5年後、10年後の運用益の活用があってもいいし、災害などの緊急時には積立金そのものを役立てることもできるでしょう。
今月からの「減税自治体構想研究会」で十分検討していきたいと思います。
|