
9月8日(水)の午前中1時間、区立和田中学校の3年生を対象にした「よのなか科」の講師をやりました。和田中学校の校長は、東京都初の民間出身校長となって2年目のあの藤原和博先生で、「よのなか科」は藤原先生の受け持たれる公民の授業です。例えば「どこにハンバーガーのお店を開くか」といったテーマを生徒に自ら考えさせることによって、社会の成り立ちを教えていく『生きた授業』として評価されています。
当日の私のテーマは「自治体経営」。この難しいテーマは、ある生徒からの「なぜすべての教室にクーラーをつけてくれないのですか?」という質問から始まりました。
「すべての教室にクーラーを設置すると、一校あたり平均1億円かかるよ。でも扇風機だと300万円で済みます。それでもクーラーが欲しい?」と私は質問しました。
「はい!」とその生徒。
「それはそうか。じゃあ、こうしよう。1億円を皆さんに渡すから、これでクーラーをつけてもいいし、扇風機で我慢して残った9700万円を別のものに使っていいことにしてみよう。例えば、校庭を全部芝生にしてもいいし、ベッカムを呼んでもいい。さて皆はこの1億円をどうしますか?多数決をとってみよう」と、私は提案しました。
しばらく考えてもらった後、挙手で意思表示をしてもらうと、なんとクーラー派は8人に対して、扇風機派は36人という結果に。(↑写真参照)
そこで私は「皆の意思はわかりました。そこでもう一歩進んで考えてみてほしいことがあります。実は区で今一番困っていることは、皆さんのおじいさんやおばあさんに介護が必要になったときの老人ホームなどの高齢者施設が足りないのです。5億円あれば50人の方をいれてあげられる施設をつくることができます。そこで相談は、皆さんの9700万円は老人ホームの方に回してもらえないだろうか?ということです」
「実は、今日私が皆さんに知ってもらいたいのは、区の仕事というのは、限られた大切な区民の皆さんの税金が元手なので、すべての区民の要望に沿うことはできないのです。必要性の高いものから取り組んでいかなければならないということです。それを決めていくのが、区長と議会の仕事なのです」
大方の生徒は、私の言わんとしたことを理解してくれたようです。最後に藤原校長が「政治に要求だけしているのはただの住民でしかない。『あれもこれもできない』ということを十分わかった上で、要求すべきはするのが市民。皆は市民をめざしてほしい」とまとめておられました。

東京都初の民間出身校長:藤原和博校長
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