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当記事は、2019年11月7日の外交防衛委員会についての議事録を転載しております。掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載はご遠慮下さい。

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山田宏 質疑応答全文

2019年11月7日の外交防衛委員会より

○山田(宏)委員

 自由民主党・国民の声の山田宏でございます。

 今日も、日本の尊厳と国益を守るという立場から質問をさせていただきたいと思います。

 まず、茂木外務大臣、また河野防衛大臣、御就任おめでとうございます。

 茂木大臣は、私は、非常に皆さんが認める頭脳明晰でありつつも、もう一方で大変なタフネゴシエーターで、今回の貿易協定も、それまでの経済関係の担当大臣として相当やはり手ごわい相手に向かってすばらしい交渉をされてこられたと、日本人の中では珍しいと、こう思っておりまして、是非これからも頑張っていただきたいと思います。

 それから、河野大臣ですけれども、外務大臣としてのいろいろなお取組を見ておりまして、筋を通す、そして言うべきは言うということをしっかりお話になってこられたと、これまでの外務大臣にはない、大変大きな期待をしております。

 どうか、このお二人が我がこの外交防衛委員会の担当大臣であるということは、日本の将来をこれから担う人がどういう考えを持っているのかということをいろいろお聞きするいいチャンスだと思っておりますので、そういう視点からも質問をさせていただきたいと考えております。

 とは申しながらも、今日は日中問題についてお話をさせていただきたいと思いますが、今、松川委員の方からもお話がありました。習近平国家主席が桜の咲く頃、国賓として来日されるということで歓迎ムードということなんでしょうけれども、私はいささかこの国賓として招待をするということについて疑問を禁じ得ません。その点から、少し政府のお考えをお聞きしておきたいと思っております。

 まず、総理もお話になりますけれども、日中関係が完全に正常な軌道に戻ったと、こういうことを大臣もお話になるし、総理もお話になっているんですけれども、この意味がよく分かりません。一体、完全に正常な軌道に戻ったというのはどういうことを指しているんでしょうか。

○国務大臣(茂木敏充君)

 日中間には様々な懸案が存在するのは事実であります。安全保障の問題、そして拘束事案、人権問題等々様々な問題が現実に今存在をしております。関係改善を図る中で主張すべきは主張し、そうした懸案に適切に対応していくことが重要なんだと考えております。

 日中関係が完全に正常な軌道に戻ったと。過去、首脳間の往来というのはほとんど行われずに、正常な意思疎通が難しい状況が続いた時期がありましたが、昨年、首脳・外相間の相互往来が実現すると、定期的なハイレベルの接触が行われるようになり、懸案を含めて率直な意見交換を正常に行うことができるようなことになったと。さらには、二国間関係だけではなくて、国際社会における様々な課題についても、この日本、中国、解決していく上で共に責任を持つ、こういう責任感についても共有をすると。

 こういったことから日中関係は完全に正常に戻ったと、このように述べているところでありまして、政府としては今後ともハイレベルの往来を積み重ねて、一連の邦人拘束事案を含みます諸懸案に対する中国側の前向きな対応等もしっかり求めると同時に、地域及び国際社会の課題に対して中国が建設的な役割果たすように求めていきたいと考えております。

○山田(宏)委員

 つまり、ハイレベルの日中間での、会えることがなかなかできなかったのが会えるようになってきたということなんだろうと、こう思っておりますけれども、会えなくなったのはなぜかというと、中国の、尖閣諸島周辺における漁船がぶち当たってくるとか、また、民主党政権時代に国有化され、尖閣諸島が国有化されて、それ以後、強烈な挑発行為を行ってくるとか、もう我が国が何かして関係が悪くなったんじゃなくて、もう一方的に中国側が挑発的な行為を繰り返してきたからであって、何か、戻ったといっても余り喜べないなと、こう思っております。

 なぜ戻ったかというと、米中対決が厳しさを増している、また中国に対して人権問題なんかを含めた世界の世論が厳しさを増している。四面楚歌の状況になってきて、ここはやばいということで、日本との関係を、やはりちょっとハイレベルの会える環境ぐらいは整えておこうかと、こんな程度なんじゃないかと、こういうふうに思っているわけです。ですから、そういうような国際環境の変化の中で、中国が言わば優しい声に変えたと、戦略的に、こう見ておりますし、恐らく政府もそうお考えなんだろうと思っております。

 国民世論もやはり全然改善していないわけです。言論NPOの調査では、九月の調査では、中国に良くない印象を持っている人は、二〇一二年、八四・三%だったのが、二〇一九年の九月には八四・七%。全く中国に対しての日本人の感情は悪いままであります。その大きな理由は、尖閣諸島周辺での領海、領空侵犯というものを挙げる方が五一・四%ということで、何ら国民から見ると、何ら改善されていないと、何ら正常化していないというのが印象。だから会わなきゃいけないんだというのは分かりますけれども、こういう中で本当に国賓として招待という状況なのかなというふうに考えております。

 ペンス副大統領は、アメリカの、十月二十四日のウィルソン・センターでの米中関係の将来と題する演説の中では、この東シナ海の状況に対して、中国の挑発行為に対して、二〇一九年、東シナ海では、我が国の親密な同盟国である日本は過去最多の戦闘機の緊急発進という事態になっていると、こういうふうに言っているわけですけれども、防衛省に伺いますが、中国機に対するスクランブルの回数は、二〇一五年から一体どうなっているのか、簡単に御答弁お願いします。

○政府参考人(菅原隆拓君)

 お答え申し上げます。

 中国機に対するスクランブルは近年増加傾向にございまして、平成二十七年度が五百七十一回、二十八年度が八百五十一回、二十九年度が五百回、三十年度が六百三十八回となっております。また、この四か年平均で、全体の約六割と最も高い割合を占めているところでございます。なお、今年度上半期の中国機に対するスクランブル回数は三百三十二回と、過去数年と同じ水準になっているところでございます。

 以上でございます。

○山田(宏)委員

 そうですよね、これ過去最高になっているんですね。これ、ペンス副大統領のおっしゃるとおりですよね。

 また、ペンス演説では、日本の施政下にある尖閣諸島周辺海域での連続六十日以上の公船派遣というようなこともお話しになっておられます。

 皆さん方のところにお配りしたように、海上保安庁のこのグラフを見ても、もう全く、この尖閣諸島周辺での中国公船による接続水域への接近、また領海への侵犯というものは全く変わっていないと、むしろ増える傾向にあるんじゃないかと、こういうような中に、これで、全く改善されていない状況の中で、日中関係が完全に正常な軌道に戻ったというふうに、まあ会談はできるかもしれないけれども、そこまで言うのはどうかなと思うんですけれども、外務大臣、いかがでしょう。

○国務大臣(茂木敏充君)

 様々な意見あると思っております。

 そして、山田委員がおっしゃるように、首脳レベルも含めて様々なレベルでの意思疎通ができるようになり、そして、それは会談ができるということもありますが、同時に、より率直に東シナ海の問題、南シナ海の問題、力を背景にした一方的な現状変更と、これについては日本として一貫して反対する、こういった率直な意見をお互いに述べられると、こういう関係になり、そして二国間の問題だけではなくて、国際社会に関わる様々な問題についても責任を共有しようと、こういうレベルまでなっていると。こういった意味で、今までとは違ったレベルの対話ができるようになった、これをもって完全に正常な関係に戻ったと思っておりますが、更にこれを高みに引き上げていく、そのためには、当然、日中間にあります様々な諸懸案、これを一つ一つしっかり解決していくことが重要だと思っております。

○山田(宏)委員

 ということは、正常な軌道に戻ったんだから、これから習近平国家主席の来日も含めて、今申し上げたような問題も改善をされなきゃおかしいですよね。同じのままだったら、会ったってしようがないんだから。

 改善されますか。

○国務大臣(茂木敏充君)

 来春の習近平国家主席の訪日をにらんで、諸懸案の解決に努め、また訪日の機会が更にその進展になるような形に持っていきたいと思っております。

○山田(宏)委員

 期待をしております。

 それから、松川委員もお触れになりましたけれども、中国での邦人の逮捕、勾留事案について伺います。

 九月に、四十代の邦人男性、報道によりますと北大の教授が中国政府によって逮捕、勾留されているということが判明いたしました。この政府が把握している事実について、お聞きをしたいと思います。

○政府参考人(長岡寛介君)

 お答えいたします。

 在中国日本国大使館は、北京市で四十代の邦人男性一名が中国の国内法違反があったとして本年九月に中国当局に拘束された旨を確認をしております。この事案に対しまして、政府としては、邦人保護の観点から、領事面会を行ったり御家族との連絡を密に取るなど、でき得る限りの支援をしてきております。

 なお、事柄の性質上、人定事項を含めた詳細についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。

○山田(宏)委員

 この教授と申し上げておきましょうか、日中近代史の専門家として防衛研究所又は外務省の職員として日本のために働いてこられた経験も持っておられます。三年前は、アブダビでユネスコの世界記憶遺産についてのルールをちょっと、やはりきちっと正していこうという会議にも御出席をされておられまして、我が国にとっては大変心強い方であります。

 今回の訪中は、聞くところによりますと、中国の国務院所属の社会科学院の招聘で九月、九月の三日に訪中されて北京のホテルに入られたというふうに聞いております。そして、九月六日以降、全く連絡が取れなくなったということであります。

 これ、後からこの問題にも触れますけれども、日中領事協定の八条では、接受国の権限にある当局は、領事機関の領事管轄区内で、派遣国の国民、日本の国民が逮捕された場合、当該国民の要請があるか否かに関わらず、そのような事実及びその理由を、遅滞なく、遅くともこれらの逮捕、留置、勾留又は拘禁の日から四日以内に、当該領事館に、領事機関に通報するというような規定がございますが、通報はあったんでしょうか。

○政府参考人(長岡寛介君)

 お答えを申し上げます。

 中国当局より在中国日本国大使館に対しましては、今委員が御指摘になった日中領事協定に基づき領事通報がございました。

○山田(宏)委員

 いつ通報がありましたか。

○政府参考人(長岡寛介君)

 事柄の性質上、具体的な日にちについてのお答えについては差し控えたいと思います。

○山田(宏)委員

 これは重大なんですよ。なぜ重大かというと、これも重大な、なぜ重大かというと、この教授、日本国政府に関与していました。と同時に、中国の国家機関、シンクタンクである社会科学院から招聘をされたと。これは御家族の方もお話も聞いています。

 招聘されたとすればですね、すればですよ。中国は、国が来てくださいと招待した人を取っ捕まえたと。国が招待するんだから大丈夫だろうと誰でも思うんですよ、これは。だけれども、それが訪中して三日以内に、まあ何かしたから捕まったのか、それとも、そうでないならば、わざわざこの人を中国に国家機関が呼んで、そしてはいはいと言って応じて、そこで捕まえる。こんなこと近代国家にあり得べきことじゃないでしょう。これはもう国家間の約束もへったくれもないですよね、仮にそうならば。

 だから、いつ通報を受けたかというのが大事じゃないですか。つまり、この九月三日に北京のホテルへ入られたというのは知っているんです。六日以降連絡が取れなくなったというのも知っているんです。この三、四、五の三日間に何か特別なことをやって捕まったのか、それとも、そうでなくてそれ以後捕まったのか。それ以後であれば、わざわざ中国に呼んで、そしてそこで勾留、逮捕、勾留したということになりませんか。

 これは重大な問題なんですよ。だからその事実を聞いているんですね。どうなんでしょう。

○政府参考人(長岡寛介君)

 お答え申し上げます。

 繰り返しの答弁で大変恐縮でございますが、中国当局からは、私どもの在中国日本国大使館に対しましては、日中領事協定に基づいて通報がございました。協定の中身については先ほど委員がお話しになったとおりでございます。

 しかしながら、事柄の性質上、拘束の日、通報の日等の詳細については、お答えすることは適切ではないと考えております。

○山田(宏)委員

 これ、ちゃんと事実をここで発表できなくても、外務省は今私が申し上げたようなことの事実も把握しているんですか。もちろん把握していると思うんです。把握しているとすれば、ここで発表できるできないに関わらず、やはり我が国がメンツを、又はこの条約を潰して、国が招待した人を逮捕するって、もう行けないじゃないですか、幾ら何だってこれは。こんな国は危なくて。逮捕されるために呼び出されるかもしれない。そういう可能性があるんじゃないかということが疑われる事案なんですね。

 これはやはり相当深刻な問題だなと、こう認識をしていただきたいと思いますが、先ほど茂木大臣の方から、ハイレベルのいろんな話ができるようになったと、これは、これを通じて諸問題の解決に努める、こういうことだと思うんです。

 しかし、これまで日本人が、邦人が中国国内において、何人も、報道によると、一応お聞きしておきましょうか。二〇一三年以来何人の日本人が拘束され、そして何人戻ってきて、何人が今勾留ないし懲役刑に服しているのか、お話しいただけますか。

○政府参考人(長岡寛介君)

 お答え申し上げます。

 世界各国において拘束されている邦人の数については、事柄の性質上、従来対外的には公表しておりません。これについては、中国内で拘束されている邦人についても同様の理由でございます。

 以上です。

○山田(宏)委員

 これ、何でですか。じゃ、ハイレベルで今度、外務大臣がおっしゃったように総理も習近平国家主席と会っていろいろ話をすると、毎回抗議もされている、これも報道で聞いています。しかし、何もつながっていないじゃないですか。ハイレベルでやったって、何もつながらない可能性ありますよね。

 これまでだって、ほとんどそういったことで、ハイレベルで文句を言って、まあ四人帰ってきたと聞いていますけれども、十三名のうち四人釈放され、九名が起訴、そのうち八名が五年から十五年の懲役と、懲役ですよ。これ、それで外務省は向こうの説明に納得しているんですか。断固戦わなきゃおかしいじゃないですか、これは。自分の家族だと思ったらどうなんですか。

 ハイレベルで会えるようになるというのはいいですよ、それはそれで。それがちゃんと生きるかどうか、生きるかどうか、生かさなきゃいけない。まあ、相手は、相手、ああいう国ですからね、大変難しいのはよく理解しています。ですから、これは攻撃をしているんじゃないんです。しかし、こんな事態になっていて、やはりもう少しがつんとやってほしいと。日本は怖いんだぞと、怒らせるとただじゃおかないぞと。だって、今アメリカと中国があんな対決状況になっていて、世界中が中国の人権問題に関心を持っている最大の好機じゃないですか。もっと毅然と対処ができるような日本の最大の好機じゃないですか。このときに毅然と対処をして問題が解決できなければ、どんな状況だって解決できませんよ。

 私は、本当に、こういった拉致、拉致というか、逮捕されて勾留されている日本人が全員日本の国に返還をする、そのためにきちっと、これをやはり外務省が中心となって、やっぱり今の好機を生かしてやはり頑張ってほしい。やっぱり、こういう強い、こっちがかなり強く出たって、今中国が強く出られる状況にはないんですよ。懸案を、せっかく習近平、私は国家主席が今国賓として来るというのには違和感ありますけれども、それを生かして懸案の解決につなげたいというのであれば必ずつなげていただきたいと思っております。

 外務大臣、いかがでしょう。

○国務大臣(茂木敏充君)

 山田委員と意見を共有する部分がございます。

 その一方で、実際に、今、中国政府に拘束をされている日本人、これの早期解放に努めなきゃならない。様々なそのやり取り、公になることによってそういったやり取りに不利益が出るようであっては、私は、何というか、本来の目的であるその早期解放というものにつながらない、そのように考えております。

 今回の事案につきましても、私なりに情報についてはしっかり、どういった形であったかと、納得しているわけではありませんけれど、相手側の説明も含めて細かく聞いております。その上で、王岐山副主席に対しましても私から二度にわたって抗議をさせていただきました。そういったことを引き続き行っていきたいと思っております。

○山田(宏)委員

 今が中国に対して厳しく交渉できる絶好のチャンスなんだ。そして、こちらの外務大臣は、日本唯一のと言ってもいいぐらいのタフネゴシエーターの茂木大臣ですよ。これで解決できなきゃできません、これ。国賓待遇を、国賓での訪日待遇というのを事によっては見直すぞと、これぐらい出たっていいんじゃないですか。

 なぜ、今そこまでやらなきゃいけないのか。私は、それぐらいのカードも持ちながら、やはり中国との交渉を前進させる絶好の好機だと思う。それはもう、今大臣との考えも共有はしていますが、しかし、こちらがお願いします、お願いしますってやっているだけでは、それは何にも変わらない。言いましたよと、習近平国家主席に言いましたよという程度では変わらない。王岐山さんに言いましたよということでは変わらない。やっぱり相手がそうせざるを得ないような立場に追い込む、そういう絶好のチャンスだと思います。なので、ここはタフネゴシエーターの茂木大臣、頑張ってくださいね。期待しています。

 今申し上げたように、私は、どうしても、この日本の、日本の、我々の邦人、我々の同胞が、どういう理由で、どんな事実で、もっと詳しく、なぜ逮捕され、なぜ勾留され、なぜ懲役刑まで受けたのかという具体的な細かい事実を、きちっとこれをやはり私は委員会に報告をしていただきたいと、求めたいと思いますが、委員長、よろしくお願いいたします。

○委員長(北村経夫君)

 後刻理事会で協議いたします。

○山田(宏)委員

 それでは次に、中国における人権侵害等の事案について幾つかお聞きをしておきたいと思います。

 この点についてもペンス演説では何度も触れられています。我が国も、自由と民主主義、法の支配、人権擁護、こういった共通の国際的な価値を擁護し、これを前進させるという、我々は何回もそういうことを表明しております。ですから、中国における、国際社会における人権侵害への懸念については、我が国はどう対応してきたかということをまずお聞きをしておきたいと思いますが。

 まず、香港の民主化運動、六月からずっとこういう事態になっておりますけれども、このことについて、現在のところの日本政府はどういうコメントをされているのかというのをお聞きしておきたいと思います。

○政府参考人(遠藤和也君)

 お答え申し上げます。

 昨今の香港情勢について、デモ隊と警察等の衝突により多数の負傷者が出ていることを大変憂慮しておるというところでございます。自制と平和的な話合いを通じた解決を関係者に求めるとともに、事態が早期に収拾され、香港の安定が保たれることを強く期待しておるというところでございます。

 香港は、御案内のとおり、我が国にとって緊密な経済関係、人的交流を有する極めて重要なパートナーでございます。自由で開かれた香港社会は、日本を含むこの地域の繁栄と発展にとっても重要でございます。中国に対しては、様々なレベルで引き続き、一国二制度の下、自由で開かれた香港が繁栄していくことの重要性を指摘しております。

 引き続き高い関心を持って情勢を注視してまいります。

○山田(宏)委員

 まあ一触即発の状況になりつつあると見ておりまして、もし平和的でない解決というものが図られたときにはしっかり対応していただきたいというふうに考えております。

 二つ目、ウイグルでございますが、中国国内におけるウイグル人、イスラム教徒のウイグル人に対しての弾圧ということについてもペンス演説の中で触れられております。昨日も、昨日の報道でも、十一月五日、ポンペイオ国務長官がこのウイグルについての声明を発表しておりまして、非常に懸念をしているということで非難声明を出しておられます。ここまで非常にアメリカも関心を持ってやっている。

 日本国内におるウイグル協会、ウイグル連盟も、ペンスさんは百万人以上のイスラム教ウイグル人が投獄されているということですが、ウイグル連盟によると三百万人から五百万人収容所に入れられていると、こういったことも発表されております。

 また、この新疆ウイグル自治区におけるウイグル人の置かれている状況、それからまた、昨日ポンペイオさんがお話しになったように、国外のウイグル人に対して、反中国的なことを発言をしたり、こんなことが起きているということを言った人に対して、家族、国内にいる家族に対して弾圧が行われると、こういったことについても国務長官は指摘をしています。

 この新疆ウイグル自治区のこれらの状況に対して、我が国政府としてはどういう考え方を持っているんでしょうか。

○政府参考人(遠藤和也君)

 お答え申し上げます。

 我が国政府といたしましても、自由、基本的人権の尊重、法の支配は国際社会における普遍的価値であると考えておりまして、新疆ウイグル自治区における人権状況についても注視をしてまいっておるところでございます。

 我が国の立場につきましては、様々な機会を捉えて中国側にも伝えてきておるところでございます。二国間の文脈では、昨年十月、本年六月の日中首脳会談においても、ウイグルの情勢を念頭に中国国内の人権状況について考えを直接伝えたところでございます。

 また、ジュネーブにおける国連人権理事会の普遍的・定期的レビューの対中国審査における発言として、ウイグルの人権状況等に言及しつつ勧告を行うなど、国際場裏においても我が国の立場を伝達、発信してきてまいっておるところでございます。

○山田(宏)委員

 まあ余りよく見えないですね。もう少しはっきり明確に、タイミングよく声明を発して、国際社会と我々は一緒に歩んでいるんだということをアピールしてもらいたい。日本が何か抜け駆けをしているんじゃないかというふうに捉えられないように、足下を見られないように、是非この問題についてはこれからも発信をしていただきたいと思いますが。

 このウイグル人、中国国内のウイグル人を含めた宗教的少数派又は政治犯に対して、その政治犯たちが生きたまま臓器を取り出されて、そしてその臓器が中国での臓器移植に使われている。これに中国政府が関与しているということが数々の国際機関又は数々の議会、世界の議会で指摘をされております。

 ちょっと委員長の御了解いただいて本を掲示させていただきたいと思いますが、(資料提示)「中国臓器狩り」又は「中国の移植犯罪 国家による臓器狩り」。これは、デービッド・マタス、この人はカナダの人権弁護士、そしてデービッド・キルガー、この人はカナダでの元国務大臣、こういった方々が告発をしています。また、スローターという、これは何と訳すんですか、虐殺かな、スローターという本をガットマンという人が、イギリスのジャーナリストが書いている。

 全世界的に、この中国の行われている臓器移植の臓器がドナーからによるものじゃなくて政治犯や少数の宗教での弾圧を受けた人たちから取り出されているという数々の証拠が世界中で取り沙汰をされています。

 そこで、今年六月十七日に英国ロンドンで発表されました民衆法廷の最終裁定の内容を御紹介ください。

○政府参考人(遠藤和也君)

 お答え申し上げます。

 御指摘の最終裁定は民間の取組でございまして、政府としてお答えする立場にはなかろうかとは存じます。その上で申し上げさせていただければ、ホームページに掲載されている裁定には、中国でかなりの期間、多くの臓器収奪が行われてきた等の記述があるものと承知しております。

○山田(宏)委員

 私が紹介、だから、外務省として立場はそういう立場じゃないというのはよく分かるんです。だけど、こうやって質問をすると勉強してくれるでしょう。そうすると、いろいろ読むじゃないですか。そこがすごい大事だと思っているんで、ごめんなさいね、外務省としての意見を聞いているんじゃありませんよ、紹介してくださいということなので。

 ちょっと簡単に言い過ぎていますけど、要はどういうことが行われているかというと、私もこういう本を読みましたけれども、政治犯、中国行くと、アメリカではドナーが一億二千万人いるんですね。しかし、大体これ移植まで二、三年は待たなきゃいけない。二、三年はね、大体、普通は。中国は、中国発表のドナーの数というのは三十七万三千五百三十六人。一人、一人の単位まで出しているところが正確なのか怪しいのかよく分かりませんけれども。

 ここで、中国の場合、腎移植とか何かするにおいても、長くても数週間、待ちが。早いと数日で来るんです。オンデマンドなんです、オンデマンドなんです。あり得ますか、そんなの。いろいろ体に合うかどうかを調べなきゃいけない、それも全部調べた上で、二、三年、アメリカの一億何千万もいるところで二、三年待たなきゃいけないのに、中国でやると数日、早ければ、遅くても数週間で自分の腎臓が手に入る、肝臓が手に入る。あり得ないでしょ、これ。来てから殺害して、そして取っていくということ以外これ証明できない。しかも、すごい数が上っているということが世界中で報告をされております。

 この民衆法廷というのは一体どんなものなのか、なぜ中国における臓器収奪が取り上げられることになったのか、お調べした範囲で御答弁をお願いします。

○政府参考人(遠藤和也君)

 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げましたとおりでございまして、この民衆法廷自体につきましては、あくまでも民間の取組でございます。そうした観点から、政府として詳細についてお答えを申し上げるという立場にはなかろうかと存じます。その点、御容赦を賜れればと存じます。

○山田(宏)委員

 このカナダのマタスという弁護士、私も会ったことありますが、この方によると、中国に渡れば心臓を十三万ドル、腎臓を六万五千ドルで移植することができる。臓器を提供するのは強制収容所や刑務所の収監者。その大部分は法輪功の信者だが、中にはチベットやウイグルの少数民族も含まれている。この人類史上未曽有の犯罪をストップさせるには、国際社会に広く真相を知らせる以外ほかに方法はないと、こういうことで、このマタスさんもキルガーさんもノーベル平和賞の候補としてノミネートされたこともあるんですね。

 で、まあ一度皆さんもこの本を読んでいただきたいと思うんですが、もしこんなことが行われているんであれば、ヒトラーどころじゃないと、もう本当におぞましいことだと、もう原始社会に戻ったような話だと私は非常に危惧をしております。

 これまでも各国議会でもこういった問題がもうずっと取り上げられておりまして、中国における臓器収奪の非難決議等がいろいろ採択をされてきていると思うんですが、その主なものを挙げていただきたいと思います。

○政府参考人(遠藤和也君)

 お答え申し上げます。

 これも網羅的に申し上げる立場にはございませんが、その上で申し上げますと、例えば二〇一三年十二月に欧州議会で採択された決議では、臓器収奪が行われているとの報告に深い懸念を表明するとした上で、中国に対して、収奪を即刻停止すること、欧州連合による完全で透明性のある調査を行わせること等を要求していると承知しております。

 以上でございます。

○山田(宏)委員

 二〇一三年、欧州議会は分かりましたけれども、二〇一六年の六月、米国の下院でも満場一致でこの問題について、これをよく調査せよという決議が、非難決議が上がっています。それから、二〇一八年十月にはカナダの上院で、これは臓器収奪に係るこの問題についての非難決議が可決をされている。こういった、そのほか、イスラエル、スペイン、イタリア、台湾では、事実上、中国での臓器移植というものを禁止するという法律が成立をしていると。国際社会はここまで来ているんですけど、日本は、日本人も結構行っているというふうに報道されているんですけれども、これ、もしそんなことが起きているとすれば、それは殺人への加担ですよね。

 私は、そういうことを考えますと、やはり日本政府もこういった問題について、世界の各地が、各議会又はいろんな国際機関が関心を持っているわけですから、是非、我が国でもこういった問題に関心を持って情報収集をしていただきたい。そしてまた、その収集をしていただくと同時に、もしそれがおかしいということであれば、やはり我が国なりの調査、例えば日本人が中国に何か移植で行くというときに、そういうことについてもう少し、これは外務省の問題じゃありませんが、少しそういう、移植ビジネスと言ってもいいと思うんですけれども、そういったものに対しての規制を強化するとか、やっぱりこういうものについて、これまでは日本の国は全然発言しなかった、まあおかしいと思う。普通、人権、人権だとこうやって言っておられる政治家の方々も、この問題になるとなぜか口をつぐむんですね。おかしいと。それから、メディアもそうです。おかしいんですね。みんな中国に支局持っているから、だからこういったことをやっぱりみんな取り上げない。政治家がやっても必ず圧力が掛かるんです。

 で、私は、ただ、調査をして、本当なのと、こういう情報収集をするということはやっぱり大事だと思うんです。もし日本が自由と民主主義と人権とそれから法の支配と、こういった共通価値観に基づいた世界をきちんと日本も引っ張っていくんだということを国際社会にも高らかにうたうんであれば、こういった問題があるんだなということでいろいろと見ていただいた上で、今、御答弁をいただいて、外務省としての考えじゃないけれども、調べた結果をお話しいただいたのは、外務省もよく認識をしていただきたいというふうに考えたからなんですね。

 もし事実じゃなきゃ、中国は事実じゃないと言うんですよ。だけど、世界中がまあ状況証拠をみんな出して、おかしい、おかしいと、こういうことを言って非難を出している中で日本がじっと黙っているというのは、どう見ても違和感があります。

 なので、これは、このことにつきましては、我が国としても関心を持って情報を集めていくべきじゃないかというふうに考えておりますけれども、外務大臣にその辺のところ、今までのお話を聞いていただいてどういうふうな御感想を持たれたか。是非、私としては、外務省としてもこういった問題に関心を持って情報収集をしていただきたいと考えております。

○国務大臣(茂木敏充君)

 まずもって、この問題について、外務省に様々な学習の機会、山田委員の方から与えていただいたことを感謝を申し上げる次第であります。

 御指摘のような懸念であったりとか事実が他国の議会やNGOにあるということは答弁をさせていただいたとおりでありまして、政府としては、自由、基本的人権の尊重、法の支配、これは国際社会における普遍的な価値でありまして、これらが中国においても保障されることが重要だと考えております。

 同時に、山田委員も御案内のとおり、こういった動き、比較的各国において議会を中心に進んでいるというところもあるわけでありまして、また日本の議会におきましても、私が申し上げる立場ではありませんが、様々な動きというのはまた注視をしたいと思っております。

○山田(宏)委員

 是非外務省としても情報収集をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

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2014年2月28日の衆議院予算委員会の集中審議における、山田宏と各閣僚との質疑応答の映像、そして質疑応答の全文を公開しています。

■2014年2月28日 衆議院本会議 山田宏の討論全文

2014年2月28日の衆議院本会議における、山田宏の討論の全文を公開しています。

■2014年2月20日 衆議院予算委員会 集中審議 山田宏の質疑応答全文

2014年2月20日の衆議院予算委員会の集中審議における、山田宏と各閣僚との質疑応答の映像、そして質疑応答の全文を公開しています。

■2013年10月22日 衆議院予算委員会 集中審議 山田宏の質疑応答全文

2013年10月22日の衆議院予算委員会の集中審議における、山田宏と各閣僚との質疑応答の映像、そして質疑応答の全文を公開しています。

■2013年4月5日 衆議院予算委員会 集中審議 山田宏の質疑応答全文

2013年4月5日の衆議院予算委員会 エネルギー・原発等についての集中審議における山田宏と各閣僚との質疑応答の映像、そして質疑応答の全文を公開しています。

■2013年3月18日 衆議院予算委員会 集中審議 山田宏の質疑応答全文

2013年3月18日の衆議院予算委員会 経済対策・経済連携等についての集中審議における山田宏と各閣僚との質疑応答の映像、そして質疑応答の全文を公開しています。

■2013年2月28日 衆議院予算委員会 集中審議 山田宏の質疑応答全文

2013年2月28日の衆議院予算委員会、集中審議における山田宏と各閣僚との質疑応答の映像、そして質疑応答の全文を公開しています。

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