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当記事は、2026年6月9日の参議院厚生労働委員会の議事録を転載しております。掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載はご遠慮下さい。

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2026年6月9日 参議院厚生労働委員会 山田宏の質疑応答全文
○山田宏君

 おはようございます。自由民主党の山田宏でございます。

 本日は、臓器移植に関する件、戦没者の遺骨収集事業に関する件ということでの質疑と相なります。私からは、中国での臓器収奪問題と我が国の渡航移植政策についてまず取り上げたいと思います。

 海外での移植手術というのが増えているんですけれども、中国政府のデータによると、中国における臓器移植は二〇〇三年以降急増してございます。一九九一年から一九九八年まで七年間の肝移植の総数が七十八件であったのに対し、一九九九年から二〇〇六年の七年間では一万四千八十五件に達し、平均して毎年千七百六十件に急増しました。この増加率は百八十倍を超えてございます。なぜ中国でこんなに一気に二〇〇〇年前後から急増したのかということについて問題があるわけであります。

 中国衛生部は、九〇%の臓器は死刑囚から摘出されていたというふうに言っていますけれども、国際人権NGOによりますと、中国での年間死刑執行囚は千人強で、中国の当局のデータだと臓器移植件数は年間一万件以上ということで、大きなこのドナーの差がございます。

 一体これ、どうしてこんなにたくさんの臓器が出てくるんだろうということで、このカナダの弁護士のデービッド・マタス、デービッド・ギルガーという、この人は大臣をやっているんですけど、中国の臓器狩りというこの本を二〇〇六年に出しました。(資料提示)

 そして、そのスタートは、中国の女性の証言から始まっているわけです。アニーという女性の証言がメディアに載りまして、私の家族の一人が法輪功学習者から臓器を収奪する事業に関わっていました。そのため我が家は大きな苦しみを味わっていました。こういう証言から、一体、中国の臓器移植どうなっているんだろうということで出されたのがこの二〇〇六年の本でございます。

 中国における良心の囚人、良心の囚人というのは、人種とか宗教とか言語とか思想信条とか性的指向とか、こういった理由で、暴力も振るっていないのに拘束又は投獄された人々のことをアムネスティーではいいます。

 この良心の囚人からの強制的な臓器摘出、これを臓器収奪といっているんですけど、は、ロンドンにおいての国際民衆法廷の裁定や欧米の議会での非難決議など、これまでその実態が厳しく指摘されてきています。先進国では、不透明な海外渡航移植を抑止する法制度も進んできています、今日皆さん方にお配りをしている二枚の資料であります。台湾では、人体臓器移植条例が厳格に適用され、中国への渡航移植をあっせんした名医が起訴され、禁錮六年を求刑される事案が起きました。また、台湾では、帰国後に免疫抑制剤の治療等を受ける際、海外のどの病院で移植を受けたかの申告、登録を法的に義務付けております。

 厚労大臣は、中国におけるこの不透明な臓器調達の実態及び国際社会が渡航移植の規制へとかじを切っている現在の潮流について、どのような認識をお持ちでしょうか。御見解を伺います。

○国務大臣(上野賢一郎君)

 中国における臓器調達について、欧州議会などが不透明性に関して指摘をしていることは承知をしておりますが、厚生労働省としては、中国におけるその実態自体は把握している状況ではございません。

 渡航移植の規制に関しては、臓器移植に関する国際的な原則でありますイスタンブール宣言に基づいて各国において対応されております。厚労省としては、このイスタンブール宣言の趣旨に基づき、移植医療が適正に実施されるよう各医療機関等に周知をするとともに、臓器移植法の運用に関する指針においても、イスタンブール宣言の趣旨に基づいて移植医療を適切に実施することについて明記したところであります。

 引き続き、このような周知等の対応に努めていきたいと考えています。

○山田宏君

 そのイスタンブール宣言は、二千たしか六年か何かにできたと思うんですけれども、国際移植学会が発表した宣言で、言わば、臓器の売買を通じた移植みたいなものを中心として、不透明な臓器調達というものに対して厳しく警鐘を鳴らし、それを禁止すべきだと、自国でやるべきだということを宣言した宣言ですね。

 その趣旨をと言うけれども、中国のこの今までやってきている二〇〇〇年以来の臓器移植というのは、厚労省、その実態とかはよく分からないということなんですけれども、これだけ社会問題になっているんですね。日本だけは、なぜかメディアは産経新聞以外は取り上げないし、いつも人権人権と叫んでいる政党や議員も取り上げない、中国の問題になると引いてしまうということで、おかしいんじゃないかと。世界はここまで言っているんですね、おかしいじゃないかと。

 そのように、私が聞いたところによると、普通は大体、臓器移植海外でやるときに最低五、六年は待つんですよ。まあ臓器によるけど。まず適合臓器出てこないですからね。だけれども、中国の場合は、臓器移植に行けますよと申し込んで、向こうに着いてから早いと二週間、遅くても一か月以内に適合臓器が届くんです。オンデマンドなんです。なぜオンデマンドなのか。それは、もう事前にこういう臓器を持っている人たちがいるということを把握しているからなんですよ。

 良心の囚人、法輪功の学習者又はウイグルの人たち、こういった方々が強制収用所に入れられて、彼らの証言によると、もう毎月のように血液検査や健康診断をさせられている、こういうことであります。こういう人たちが生きたまま、臓器移植の方が中国に到着されると、各病院に到着されると、そこでその人に合った臓器をということでこれまでの健康診断に合わせてその人が選ばれて、その囚人が選ばれて、切り裂いて、そして、生きたまま眼球を取り出したり、腎臓を取り出したり、これが国際社会で報告されているんですよ。私は極めてゆゆしき問題だと、こう思っております。

 現在、日本人が海外で不透明な臓器移植を受けて帰国した場合でも、国内の医療機関でアフターケア、免疫抑制剤の処方などを受ける際、日本の公的医療保険が実質的に適用されています。これは、出所不明の臓器売買や国家犯罪に日本の公的資金が間接的に加担しているのではないかという倫理的な懸念を生んでいます。つまり、向こうで、中国で臓器移植をするということは、誰か殺されているわけですね。それで臓器移植が行われているわけです。

 現在は、政府は現在、日本人が海外のどの国、どの医療機関で移植手術を受けて帰国したかという正確な統計や実態を調査しているんでしょうか。

○政府参考人(大坪寛子君)

 お答え申し上げます。

 令和五年に厚生労働科学研究費補助金による研究班や関係学会と連携をいたしまして、先生御指摘の臓器移植後の患者の外来診療を実施している移植実施施設を対象として、海外で渡航移植を受けた患者の実態調査を行っております。

 その当該調査の結果によりますと、令和五年三月三十一日現在ではありますが、移植後の外来通院患者、今、三万一千六百八十四名のうち、海外で移植を受けた患者の数が五百四十三名でございました。そのうち中国で移植を受けた方が百七十五名でございまして、内訳といたしますと、腎臓移植を受けた方が百四十名、肝臓移植が三十四名、心臓移植が一名ということで、海外で移植を受けた患者様のうちの三割強が中国であったという事実がございます。

○山田宏君

 海外移植を受けた方の実態調査をすると三割が、百七十五名が中国、中国で移植をするということは、さっき私がお話ししたようなことなんですよ。誰かを殺して、そして自分が移植を受ける。それなんですね。言わば殺人の加担なんですよ、これは。

 この不透明な中国における臓器移植に健康保険を適用しているということの是非について、厚労省はどのようにお考えなのか。

○国務大臣(上野賢一郎君)

 まず、海外で臓器移植を受けられた場合に、その医療保険の適用についてはこれまで一定の基準を通知でお示しをしてまいりました。国内の待機状況に鑑み、海外で移植を受けない限りは生命の維持が不可能となるおそれが高いことなど、その要件を満たした場合には我が国の医療保険の対象としているところであります。

 このように、現在でも一定の要件を満たした場合に限った取扱いをしておりますが、まずは臓器移植の国際的な原則であるイスタンブール宣言の趣旨にのっとって、国内における臓器移植の推進などを適切に推進、進めていくことが重要だと考えております。

 引き続き、希望する方が国内で移植を受けることができるように、体制の強化に努めていきたいと考えています。

○山田宏君

 まあ、そこまでしか今の厚労省は答えられないかもしれないけれども、イスタンブール宣言の趣旨を鑑みと言うんだったら、不透明な臓器の提供があるような国、それが国際社会で言われている国について規制するのが当たり前じゃないですか。それが趣旨を生かすということじゃないんですか。これはただ口だけ言っているんですよ。で、百七十五名も行っているんです、中国へ。

 私は、そういったことを考えると、今、台湾や欧州の一部の国々、例えばイスラエル、スペイン、イタリア、先ほど資料を渡しました、臓器売買や不透明な渡航移植に関与、あっせんした医療関係者に対し、医師免許の取消しや刑事罰を科す法整備が完了しているんですね。ここまでやっているんです。そういうことをあっせんしたお医者さんの医師免許も取消しなんです。これ、死刑だよね、一種の、さらに、禁錮まで。

 日本は、臓器移植に関する法律で臓器売買禁止の規定はあるけれども、国外で発生した不透明なあっせん行為に対する網の目が極めて緩いと世界から批判されているんですよ。

 私は、台湾の事例のように、自国の医師が中国での不透明な臓器移植に関与、加担した場合は、厳格な刑事罰や医療免許の取消しといった厳しい処分を下す法的な仕組みが必要だと考えております。

 我が国においては、医療関係者が臓器収奪のリスクが極めて高い中国への渡航移植に関与することを防ぐため、現行の臓器移植法や関係法令の不備を認め、国際水準に合わせた海外渡航移植の申告義務化や、又は臓器入手ルートの不透明な国への渡航移植へのあっせん加担者への厳罰化に向けた法整備検討すべきではないかと考えてございます。

 臓器移植法は議員立法ではございますけれども、厚労省としても、しっかりこの問題、問題意識を持って、やっぱり調査ももうちょっとしっかり、まず渡航、海外で、行った人たちの、移植した人たちにきちっと申告をしてもらう、どこの国、どこの病院って。そして、その中で、やっぱり、例えば中国の、不透明な臓器の、入手ルートがはっきりしないところ、はっきりしているところはいいんですよ、はっきりしないところは、イスタンブール宣言に従って、もう少し、申告も義務化して、やっぱりそれをあっせんしたような関係者へのきちっと罰を加えるような仕組みというものを厚労省としても考えていただきたいと、こう考えておりますので、大臣の御所見を伺います。

○国務大臣(上野賢一郎君)

 まず、臓器移植法におきましては、海外渡航移植の申告に関する規定はございませんが、海外において行われる場合も含めて、臓器売買を禁じる規定、あるいは臓器売買のあっせんを行った者やあっせんを受けた者に対する罰則を設けているところであります。

 臓器移植法につきましては、委員御指摘のとおり、議員立法で成立をしたものでございますが、立法府においても必要な議論がなされるものと考えておりますが、委員の御指摘も踏まえまして、厚労省としても、まずは各国においてどのような法整備を行っているかなど、必要な情報の収集を検討して、必要な対応を取れるように努めていきたいと考えています。

○山田宏君

 まずは、やっぱり日本の厚労省、情報を持っていないので、しっかり調査をしてもらいたい、そして報告をしていただきたい。その上で、やっぱり少なくとも海外での移植手術を受けた人の申請、又はそういったものをしっかり報告する義務というものを何らかの形で設けていただきたいことを改めて御要望申し上げます。

 それでは、こうやってやっぱり不透明な臓器入手をしている国に対しては、きちっと私はそういう意味で規制を掛けるべきだと、日本は遅れていると、こう思いますけれども、そこで、イスタンブール宣言は、自分の国の中でなるべく臓器移植はしっかりと完結してくださいよというのがイスタンブール宣言の趣旨なんですけれども、日本の移植学会もそれを大いに支持しております。

 そこで注目されるのが、iPS細胞を用いた再生医療です。これまでのiPS細胞技術は、年間で一人分程度の製造にとどまっており、コストも一人当たり数億円から十億円も掛かっていましたけれども、近年では、我が国の製造技術や自動化技術を活用して、年間数千人の規模の生産と一人当たり数百万円のコスト削減、までコストを削減するのに可能となりました。iPS細胞は、量産可能な言わば産業基盤へ移行する転換点にあります。iPSは、再生だけでなく創薬、また予防医療など、幅広い分野を支える基幹的な技術、また医療の言わば半導体みたいなもんですわ。ここの生産をどうするかということで、今世界ではどの国がiPS細胞を製造し、供給するのかという国家間競争が始まっているんです。

 我が国は、iPS細胞の発明国、山中先生、発明国としての技術的な優位は持っていますけれども、製造能力は立ち上がりの段階にあり、今後、政策対応次第で、その優位性や産業競争力を確保できるかという重要な今局面にあります。

 iPS細胞の製造には、健康なドナーの血液が不可欠であります。しかし、血液法では、基本的に輸血のための血液、血液製剤を製造するための血液の採取のみが認められ、そのほか検査もありますけれども、極めて限定的な採血しか認められておらず、iPS細胞を製造し保管するための、そういう目的の採血は認められておりません。そこで、そのために我が国のバイオ産業は、高いお金を払って米国などから血液細胞を輸入して研究しているというのが今現状なんです。

 そこで、安全性を確保した上で、再生医療、細胞医療の原材料に特化した血液法の適用除外、また新法の制定を行う必要があると考えますけれども、大臣の御所見を伺います。

○国務大臣(上野賢一郎君)

 まず、血液は人の生命を維持していくために不可欠なものですので、一人から採血できる量には限界がある、そうしたものでありますので、むやみに採血を許すべきではなくて、具体的な医療上の必要性が認められる場合に限定をするべきものである、これは血液法の考え方でもございます。血液法自体はこのような考え方に成り立って、このような考え方に立っておりまして、業として採血等を行える範囲が規定されております。具体的には、再生医療等製品等や研究用具を製造すること、治療行為を行うことでございますが、そうした目的以外で採血することは現行法では認められておりません。

 いろんな御指摘があろうかと思いますが、血液法の規制の在り方については、限りがある人の血液の適正利用を図るという法目的とiPS細胞に関する医学的な有用性を含めた具体的な医療ニーズや事業化の可能性を比較考量しながら検討していく必要があろうかと考えています。

○山田宏君

 これから、やっぱりこのiPS細胞、血液細胞由来なんですけれども、これがやっぱり医療の、先ほども申し上げたようにインフラとなっていく、そのことに各国はもうしのぎを削っているんです。半導体を作っていたその工場ももう滅菌して、そういうようなiPSの製造工場にするということに変わっている状況なので、よく調べて一歩を踏み出していただきたいとお願いを申し上げ、私からの質問に代えます。

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