山田宏のニュースリリース
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八重山日報 12/3掲載コラム   『これが本当に「沖縄の民意」なのか?』】
2015.12.08
 
月に一回、沖縄・八重山日報にコラムを掲載しています。
八重山日報さんのご了承を得て、転載いたします。
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これが本当に「沖縄の民意」なのか?
 
 少し前の話になりますが、9月21日に翁長雄志知事が国連人権理事会において演説されました。ところが、その内容は「これが本当に、沖縄の民意なのか」と思わざるをえないものでした。
 日本語の訳を見て、「まあ、これくらいは」と思っておられる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、問題は英語なのです。翁長知事は英語で演説をして、世界の人々も英語で理解しているのですから、ここは非常に重要なところです。
 
 では、翁長知事は英語でどのようなことを語ったのか。何より問題な箇所が、演説の冒頭部分にあります。「Okinawans’ right to self-determination is being neglected(沖縄の人々の自己決定権がないがしろにされている)」。
 ここで問題にしたいのは、「Okinawans」「self-determination」という2つの言葉です。まず、「Okinawans」ですが、これは明確に「沖縄民族(琉球民族)」という意味を印象づけます。そこに「self-determination」という言葉が組みあわさるとどうなるか。これは辞書で引けばおわかりのとおり、「民族自決」という意味あいを強く帯びる言葉です。つまり、「少数民族である沖縄民族の民族自決権がないがしろにされている」ということを強く示唆する文章になっているのです。
 
 沖縄の方々は「少数民族」なのでしょうか。そう強く主張する活動家がいることは間違いありません。彼らの運動もあり、国連人種差別撤廃委員会も「琉球/沖縄を先住民族として承認しない締約国の立場を遺憾に思う」との見解を示しています。
 しかし、私が無知なだけかもしれませんが、どうしてもこの見解には違和感があります。沖縄の言葉には古い大和言葉が色濃く残っているといわれますし、言語構造も大きく変わるものではありません。日本は南北に長く、地域ごとの文化が色濃く残っています。たとえば青森や秋田にも独自の魅力的な言葉や文化がたくさんあり、独自の歴史があります。比べたときに、どうして沖縄の方々だけが「少数民族」で、青森や秋田やその他の地域の方々がそうではないのか、私には違いがわからないのです。
 
 さらに、この翁長知事の国連演説にあわせて、『琉球新報』が英文を交えた特集紙面をつくっていますが(翁長知事が演説したジュネーブでも配布したといいます)、ここには驚くべきことが書いてあります。「植民地的支配からの解放と人権保護を求め、沖縄は今、自己決定権(引用者注:right to self-determination=民族自決権)を希求」しているとしたうえで、こう結論づけるのです。「Okinawans are now embarking on a non-violent struggle against the great powers of the United States and Japan to prevent the construction of this new base , which violates the Declaration on the Right of Indigenous People」。この英文を訳してみると次のようになります。「沖縄民族は今、先住民族の権利に関する国連宣言を犯す新基地建設を阻止するため、米国と日本という強国に対して、非暴力闘争に乗り出している」。まるで、沖縄では「抑圧された少数民族」が、植民地的支配を行なう強国に対して民族自決を求める闘争を行なっているかのような書きぶりです。しかもそのような内容を、英語で世界に向けて発信しているのです。
 
 知事が「民族自決」を語り、さらに沖縄の有力紙がここまで書き立てているのですから、諸外国の人々が、そういう構図が沖縄にあると信じても何の不思議もありません。
 この先にあるものは何か。沖縄の近隣の大国が、「抑圧された少数民族を『解放』するための独立支援闘争を行なう」口実を与えるようなものではないでしょうか。少なくともその大国がそう主張して、沖縄県内にそれに呼応する勢力が現われたら、諸外国の人々は、「日米が少数民族を『抑圧』する植民地的支配をしてきて、沖縄民族も民族自決を求めているのだから、『解放する』という主張にも理はある」と考えることでしょう。
 
 しかし、沖縄の皆さんはそれで良いのでしょうか。翁長知事や『琉球新報』の主張は、本当に「沖縄の民意を代表している」といえるのでしょうか。私は、沖縄の皆さん一人ひとりに、「どうお考えですか」と、ぜひお聞きしたいです。
 
1  27年平成27年12月3日 八重山日報

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