山田宏のニュースリリース
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【八重山日報 3月28日(火)掲載 「提言」 『迫りつつある二つの有事?』】
2017.03.30

 

沖縄・八重山日報にコラムを掲載しております。
八重山日報さんのご了承を得て、転載いたします。

*正しい沖縄を伝える新聞社『八重山日報』が、4月1日
から新たに「沖縄本島版」を製作、朝刊開始されるそうです。
沖縄本島での取材を強化するとのこと、偏向報道体質の新聞社
が存在する沖縄本島で、正しい報道姿勢を貫く『八重山日報』を
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 https://www.yaeyama-nippo.com/

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先日の日米首脳会談で共同声明が発表されました。これには特に注目すべきポイントが2つあります。

 1点目は、「核及び通常戦力の双方によるあらゆる種類の米国の軍事力を使った日本の防衛に対する米国のコミットメントは揺るぎない」と述べられていること。

「核」という言葉が42年ぶりに共同声明に入り、核抑止力を前面に打ち出しているのです。

 2点目は、安保条約の「5条」と尖閣への適用条文まで初めて明記したこと。

「日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを確認した。両首脳は同諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対する」と明記されていること。

日米安保条約第5条では、「日本国の施政下の領域で、日米いずれかに対する武力攻撃があったら、両国で共通の危険に対処する」ことが決められています。

 これは一見、日本としては安心だということになります。しかし、私はかえって緊張が走りました。

「核」という言葉や「安保条約第5条」「日本の施政を損なおうとする行動」という言葉を、これほど強調せねばならないほどに情勢は緊迫しているのか、と。

 そう思ったのには、もう一つの根拠がありました。

実は私は一カ月ほど前に、菅官房長官に次のような提案をしていたのです。

「尖閣諸島の実効支配をもう一歩進めておかないと、たとえば中国の偽装漁民が尖閣諸島に上陸してきて『ここは中国領だ』と喧伝されてしまうおそれがあるのではないか。ぜひ、他国の研究者も集めて国際的な環境調査団を組織し、尖閣諸島での調査を行なってはどうか。そしてその調査報告をもとに、日本は国として、センカクモグラやセンカクツツジなど尖閣諸島の固有種や、尖閣周辺の海洋資源の保護のための手を打つべきではないか。」

 しかし、この提案に対する官房長官の反応は、「現環境では大変に厳しい」と受け取らざるをえないものでした。私はあらためて、尖閣諸島の状況が想像以上に緊迫した状況に近づきつつあるのかもしれないという印象を持ちました。

 そういったことがあったうえでの今回の日米共同声明でしたので、ひょっとすると、ここまで盛り込まなくてはいけないのは、それほどに東シナ海の状況が緊迫しているからではないかと身に迫って感じたのです。

 金正男氏殺害事件から後の米国と中国の動きを見ていると、北朝鮮に対する米国の行動について、ひょっとすると米中のあいだで水面下の交渉が成立しつつあるのではないかとも思えてきます。さらに、二月に入ってから行なわれた北朝鮮のミサイル発射は、過去と違って、予測が難しいものでした。

 なぜなら固形燃料式ミサイルで、発射台も移動式のものだったからです。これまでは主として液体燃料ミサイルでしたので、その燃料注入などから予兆を知ることが可能でしたが、それが難しくなったのです。安倍総理も、「脅威は新たな段階になっている」と表明しています。

 北朝鮮をめぐる情勢は、かなり緊迫しており、いつ、何が起きてもおかしくありません。2月初旬にアメリカのマティス国防長官が日韓を訪問し、さらに2月中旬には、ティラーソン国務長官が日中韓を歴訪。一方、韓国では朴槿恵大統領の弾劾が決まり、政局はさらに混迷を深めています。アメリカとしては当然、このような情勢を睨みつつ、北朝鮮に対していかに対処すべきかを考えて、動いているはずです。

 米国が北朝鮮を攻撃したらどうするか? あるいは北朝鮮が暴発したら? そのとき、朝鮮半島からの難民への対策はどうするのか? 拉致被害者の奪回をどうするか? 課題は山積です。

 北朝鮮のミサイルの脅威レベルがここまで上がった以上、日本を守るために、自衛隊が北朝鮮のミサイル基地を攻撃できる態勢も整えておかねばなりません。他に手段がない場合は、必要最低限の範囲で敵基地を攻撃することは日本国憲法でも認められると、すでにこれまで政府が見解を示してきたことでもあります。この点をしっかり詰めていくことは日本政府の重要な課題です。

 そればかりではありません。もし朝鮮有事になった場合、火事場泥棒的に、中国が尖閣諸島で冒険的な行動に出ることも、ありえます。

 日本として、今後、北朝鮮有事に十分な準備をしながらも、一方で、尖閣諸島に対しても、しっかりと目を配っておかねばなりません。最悪の場合、二つの有事に備えておかねばならないということです。

 もちろん、私は有事モードを煽ろうなどとは考えていません。しかし、緊迫した状況を率直に見つめて、そこから読み解いたほうが、現下の動きがわかるはずです。

 日本、朝鮮半島、尖閣諸島、中国という位置関係を考えたとき、沖縄は、地政学的に緊要な場所にあります。沖縄を、そして日本を、いかに守るのか。まさに、日本国民が覚悟を固めて団結しなければいけない時期です。

20190328 八重山日報

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