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山田宏の公式ブログ「やまぞーが行くぞー」公開中!
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南アフリカ記
2013.09.13

 英連邦会議の行われたヨハネスブルグは、南アフリカの内陸部にある「商都」、ビジネスの中心地。首都はヨハネスブルグから車で1時間弱にあるプレトリアで、ここに大統領府などの行政機関がある。だが国民議会はプレトリアから飛行機で2時間のケープタウンという海岸部(近くに喜望峰がある)だ。このようなバラバラな配置となったのは、部族間やボーア戦争(英国とオランダ系混血現地人の戦い)の影響でバランスをとったと言う。

 

 人口は日本の半分の5千万人、白人が15%、黒人を中心とした有色人種は85%で、面積は日本の3倍の国だ。ちなみに1994年まで続いた白人支配のアパルトヘイト(人種隔離政策)では、日本人は南アフリカとの経済的関係から有色人種ではなく、白人並の待遇を受ける「名誉白人」として扱われ、非常に屈辱的なことだった。

 

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 私は空港とヨハネスブルグとプレトリアを行き来しただけだったが、車から眺める景色はまさにロスアンジェルスと変わらない「アメリカ」の風景で、思い描いた「アフリカ」は時々広がる荒野(サバンナ)だけだ。南アフリカもアメリカも、18世紀の同じ時期にヨーロッパ人によって開発されていったからか。南アフリカの一人当たりのGDPは約8千ドル(日本は4万5千ドル)でまあまあのように思えるが、黒人だけでみると約千ドルにも満たないという。まだまだ白人と黒人の経済格差は大きい。

 

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 南アフリカの最大の課題は、資源を売って稼ぐ「資源国経済」から、資源を加工して稼ぐ「加工貿易国」に変わることだ。南アフリカは鉄鉱石、石炭、金、ダイヤモンド、希少金属など豊富な資源に恵まれている。石油は出ないが、これまでは資源を海外に売ることで食っていけたので、なかなか加工産業が育たなかった。しかしこれからさらに豊かになるためには加工産業を伸ばさなければならない。それとともに遅れている鉄道や道路や港湾などのインフラ整備も進めなければならない。日本に対して期待されるのもそこだ。最近は中国の参入も著しいものがあり、わが国もしのぎを削る。これはアフリカ全体、至る所で起きている。

 

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 南アフリカで二人の国会議員と会い、お二人ともかなり日本に好意と期待を寄せていたが、日系企業は多く進出していても、南アフリカにしっかりしたパイプをもつ日本の政治家はいないようだ。確かに「日本アフリカ友好議連」のようなアフリカ全体を対象とする議員連盟は存在するが、アフリカと一言で言っても、南北、東西の距離はほぼユーラシア大陸と同じだ。アフリカをひとくくりすることは無理がある。せめていくつかの重要度の高い国ごとに政治家のパイプづくりをしていく必要があるのではないかと思う。

 

 しかし地味ではあるが、長年に築き上げてきた両国の協力のすばらしい証しに出会うことができた。

 

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 それは、アパルトヘイト時代の黒人居住区のひとつソエトの中にある「オルランド子供園」という孤児院だ。現地の日本大使館は長年にわたって、この孤児院を地道に物心両面で支援し、また孤児院の創立者であるマジプコ園長も長く日本との交流の橋渡しをされてきた。ここには小泉純一郎氏が厚生大臣時代にハーモニカを寄贈し、その何年後に総理としてここを訪ねた時に、そのハーモニカで子供たちが歓迎してくれたことに涙したこともあったと聞いた。小泉氏だけでなく、多くの日本人がここを訪ね、それぞれの方法で交流を重ねてきた場所だ。

 

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 この孤児院の子供は、85%が何らかの事情で親が手放した子供で、15%は親がエイズ等で亡くなった子供だそうだ。子供たちのキラキラした大きな目を見ていると、本当にやるせない悲しい気持ちになるが、園長先生を始めとした保母さんたちの献身的な努力で立派に育って欲しいと願わずにはいられない。ヨハネス4

 

 ちなみに、私がこの施設を訪ねた日に、マジプコ園長に日本から旭日双光章の今秋の叙勲が決まったというニュースが飛び込んできた。本当におめでとうございます。

 

 

新しい「日英同盟」を!~ヨハネスブルグ会議に参加して
2013.09.10

私は、今月1日から3日の間、南アフリカのヨハネスブルグで開かれた英連邦(コモンウェルス)国会議員連盟の大会に、日本から初めてオブザーバーとして参加してきました。

 

英連邦とは、かつての大英帝国時代の版図にあった54ヶ国が参加している、いわば「英国ファミリー国」による国際ネットワークで、政府や国会議員レベルだけでなく、税理士や弁護士、大学や学生など様々なレベルのネットワークが存在し、私はその中の国会議員の集まりに招待されたのです。

 

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実は私は、「日本を英連邦会議のオブザーバーとして加えるべき」と以前から主張し、英国側で思いを同じくするデイビッド・ハウエル卿(貴族院議員)と交渉してきました。その結果当時杉並区長だった私は、4年前に開かれた英連邦の地方政府のリーダー会議に招待されたのですが、ちょうどそのときに新型インフルエンザが日本で流行し始めたため、杉並区を離れることができず出席できなかったという経緯がありました。しかし今回やっと思いの一端がかなったのです。

 

■英連邦議会協会 メンバー国地図(マーカーで記されている箇所・現在54ヶ国)【PDF 0.6MB】

 

では、なぜ私は「日本が英連邦に参加すべき」と考えたのか。

 

その理由は、

第一に、これからの世界は米国の一極支配ではなく、必ず中国、ロシア、中東、ヨーロッパ、アフリカ、そして日本などと多極化していく。わが国にとっては米国との関係は最も大事であることは変わらないだろうが、今後は日米同盟を深化させていくためにも、自由や民主主義、人権尊重や法の支配などの価値観を共有する他国との同盟関係も強化していく必要がある。54ヶ国をネットワークしている英連邦は、まさにうってつけの存在だ。

 

第二に、何よりも日本と大英帝国は、1902年に日英同盟をむすんで協力してきた貴重な歴史的な経験がある。当時の日本にとって初めての同盟関係であると同時に、「名誉ある孤立」を保ってきた英国にとっても初めての同盟で、1923年に4か国条約で廃止されるまで本当にうまくいっていた。だから大英帝国時代の遺産である英連邦に日本が参加することは突飛なことではない。またオーストラリアなど英連邦のいくつかの国々では、第二次大戦で日本と闘った不幸な記憶が強調されやすいが、過去に大英帝国と日本とは蜜月の時があったという記憶を呼び起こすことは、今後日本が孤立しないためにも大事である。

 

第三に、英連邦にはG8やG20といった先進国グループだけでなく、アフリカやアジアのこれから発展していく国々が多く加わっており、それらの国々にとって近代化と伝統文化の融合をうまく果たして発展してきた日本の経験が参考になるし、また日本にとっても、特にアフリカ等でしのぎを削っている中国との競争を視野にいれると、英連邦に参加することは魅力だ。

 

これらが私の考えた理由の柱です。

 

 さて私の今回の英連邦国会議員連盟へのオブザーバー参加で、来年以降の日本の国会議員団のオブザーバー参加の道筋が開けたという感触を得ることができたので、速やかに国会の中に「日本・英連邦友好議員連盟(仮称)」のような組織をつくり、来年以降は超党派で参加できるようにしていきたいと思います。

 

 さらに、本当は日本政府そのものが英連邦会議に参加することができればいいと思います。実はその可能性も今回確認してきましたが、可能性はありそうです。もしそうなれば、国会議員の集まりだけでなく、様々なレベルのネットワークに日本が加われることになり、まさに新しい「日英同盟」となっていくでしょう。是非安倍政権で検討してほしいと思います。

 

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