10月26日(水)参議院議員会館内会議室にて、中国における臓器売買の問題についてのドキュメンタリー映画の上映会を本作の監督を務めたレオン・リーさんをお招きして行いました。
党派を超えた国会議員から、一般の方まで、この問題について関心のある方々にお集まりいただきました。
以下、上映会での山田宏の発言内容です。
「現在、中国では臓器移植が盛んになっております。いくつもの病院で国内外から、臓器移植の患者さんを呼び込んで、ほかの国地域よりも安い費用で肝臓や腎臓、時には心臓まで提供して移植手術を行っています。移植そのものは医療行為ですが、ドナーがきちんとした同意の下に行われているかどうかという問題があります。ドナー制度もしっかりしたものがない中、臓器がいったいどこからやってくるのかということに世界中が関心を持っています。
最初中国は、同意を持って死刑囚から臓器を取り出していると説明してきました。しかしそれでは数が合いません。そして、その死刑囚の中には、無実の罪で収容所に収容されてい る人たちが数多くいらっしゃいます。チベットやウイグルといった少数民族の膨大な数の方々が実は臓器の取り出される対象になっているのではなかろうかということが様々な証言 から明らかになってきています。
レオン・リー監督の作品は世界中の臓器移植の学会でも取り上げられ、各国でも関心が寄せられ、世界中のドキュメンタリー映画の賞をとられました。2013年にはEU議会で中国の臓 器移植について、ドナーが明らかでないのは問題だとして非難決議が上がっており、また今年の6月にはアメリカ議会下院でも全会一致で「全体図を明らかにせよ」という旨の決 議が採択されています。
しかし我が日本はとかく中国の問題については、すべてのメディアの腰が引けているのが現状です。
中国の内政に干渉するつもりはありませんが、人道上問題があり、文明の時計の針を野蛮に戻すような仕業は、なんとしても人類の文明の名においてストップをかけなければならな いと考えております。」
引き続きこの問題について積極的に取り組んでいきたいと考えております。